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#006 ~あろうことか(あるまいことか)

006 ~あろうことか(あるまいことか) 名詞 + は、あろうことか(あるまいことか) あろうことか(あるまいことか) 、  ~ ♪ 会話 ♪ 李  :もしもし、良子?あろうことか、出発間際になって、急にフライトがキャンセルになっちゃってね。 良子 :だから言ったでしょ。少しぐらい高くても、いつもの航空会社の方が安全だって。 李  :これから家に帰るよ。食事は済ませてあるから、夕食の支度はしなくてもいいよ。 ♯ 解説 ♭ この文型は「そんなことがあっていいだろうか(いや、あってはいけない)」という意味の反語表現です。事実は眼前に存在していますが、それを信じられないし、信じたくない気持ちがあり、非難・残念の感情を強く含んでいます。 § 例文 § 1.あの学生は、あろうことか、教師に暴力を振るった。 2.一部の報道記事には、あろうことか、あるまいことか、事実を捏造したものもある。 3.あろうことか、よりにもよってこの俺に、よくもそんな見え透いた嘘が言えたものだな。 4.日本の政治家の中には、あろうことか、先の戦争をアジア解放戦争だったと言う者がいる。 5.あろうことか、教師がテレクラ通いをしていたとは。 ★ 例題 ★ 1) (ある/あろう/あるまい)ことか(ある/あろう/あるまい)ことか、不正入試事件(が/を)発覚した。 2) (ある→   )ことか、遊ぶ金(ほしい→   )に売春をして、「どこが悪いの?」( )うそぶく少女がいる。       (注:これを「援助交際」と現代語で言う) (^^)前課の解答(^^) 1) 残して(~を+他V)/のに(逆説)/のあまり(「怒り」はN) 2) な(ナ形)/考え過ぎた(「~たり~たりする」文型/思い詰めた

#005 *~あまり(に)

005 *~あまり(に) 名詞    :   の     +  あまり(に) 動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな> ♪ 会話 ♪ 百恵:最近、山田君、ちょっと変よ。何を聞いても上の空だし、仕事にも手がつかない感じだ。 李 :僕も心配のあまり尋ねてみたら、彼女に振られたらしいんだ。毎晩どこかで酔いつぶれているらしいよ。 百恵:寂しさのあまり、お酒で気を紛らわしてるのね。あまり飲みすぎると、体を壊しちゃうわよねえ。 ♯ 解説 ♭ この文型は「とても(程度が限度を越えている)~ので」を意味します。「ので」系の原因・理由の表現(→資料、)で、後件では発生した既定事実を表すので、「~つもりだ・~たい・~だろう」などの意志・希望・推量表現は使えません。なお「あまりのNに」も「あまりに~ので」も同義表現です。 寂しさのあまり、 あまりに寂しいので、     あまりの寂しさに、   お酒で気を紛らわしているのね。 § 例文 § 1.うれしさのあまり、涙がでた。 2.急ぐあまり、家の鍵をかけるのを忘れてきてしまった。 3.彼は人がいいあまり、嫌な仕事を押しつけられても断りきれない。 4.慎重になり過ぎるあまり、チャンスを逃すこともある。 5.「可愛さ余って(=可愛さのあまりに)憎さ百倍」という俗語がある。 ★ 例題 ★ 1) 一人の子供がいじめを告発する遺書を(残して/残って)自殺したという(ので/のに)、開き直る学校側の答弁に、私は怒り(あまりに/のあまり)体が震えた。 2) 彼はまじめ( )あまり、(考える過ぎる→    )り、(思い詰める→     )りするんだろう。 (^^)前課の解答(^^) 1) あっての/ご/いつまでも(「いつも(×いつまでも)遅刻する」) 2) に(~を~に招待する)/の(「~のは~ことだ」文型)/の

# 004 ~あっての

004 ~あっての 名詞: ×  + (が)あっての + 名詞 ♪ 会話 ♪ 部長 :ありがとう。今回の受注は君たちのおかげだ。なんと言っても、仕事あっての会社だからな。 山田 :いいえ、部長の御指導のたまものです。 部長 :いやいや、そんなことはない。みんなの協力あっての成功だ。「チームワークこそ成功の鍵だ」と改めて教えられたよ。ありがとう、みんな。 ♯ 解説 ♭   Meaning : Thanks to (various things), (outcome) 意味 A があるからこそB がある。A がなければB もない。 「~あってのN」は「~があって、はじめて可能な N」という意味を表します。前の条件がなければ、後ろの結果も成立しないという前提条件を表す点で、「~て、はじめて/~て、こそ」(→文型192)、「~ば、こそ」(→文型050)と基本的には同じ意味になります。   みんなの協力 あっての    成功だ。          があってこその          があればこその § 例文 § 1.あなたの援助あっての私の成功。          My success is thanks to your support.   2.なんの気なしに言っただけで、別に悪気があってのことではありません。         I just said so without thinking much about it. I didn't mean anything serious.   3.事故で車は全損って嘆いているけどさ、怪我がなくてなにより、命あっての物種だよ。         I know you're complaining about your car being totaled but it's just a good thing you weren't injured. You should be thankful to be alive.  4.命あっての物種。         While there is life, there is hope.   5.日々の練習あっての勝利だ。         Victory is not possibl

#003 ~上げる/~上がる

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003 ~上げる/~上がる        他動詞:[ます]形 + 上げる    自動詞:[ます]形 + 上がる

#002 *~あげく(に)/~果て(に)

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002 *~あげく(に)/~果て(に) 名詞:の  +  あげく(に)     ~  した 動詞:た形    あげくの + 名詞          果てに          果ての  + 名詞 ♪ 会話 ♪ 李 :彼は 気の毒 だったなあ。 さんざん 通ったあげくに、先方から電話一本で契約を断られてね。まあ、僕の方もさんざんな目にあったよ。今日は本当に ついてない 。 良子:一体全体、どうしたの? 李 :二時間も並んだあげく、結局、コンサートの切符が手に入らなかったんだ。 ♯ 解説 ♭ これらの文型は「~した結果~した」を表しますが、後件では常によくない結果の発生を表すところに特徴があります。「~果てに」も同様の意味を表しますが、口語で使われることは多くありません。なお、「あげくの果て」は「あげく」の強調した表現となります。類義文型に「~末に」(→文型116)がありますが、この文型は後件でいい結果も悪い結果も表すことができます。注意すべき点は、これら結果を表す文型は常に文末が完了形「~した」となることです。→例題1)  悩み抜いた    結果     <客観的表現>    あげく(に) <残念な気持ち>    末(に)   <色々あったが>  帰国することに決めた。 § 例文 § 1.口論のあげく、殴り合いのけんかになった。 2.いろいろ考えたあげく、彼と別れることにした。 3.彼は サラ金 からさんざん借金をしたあげく、ついに首が回らなくなって 夜逃げ をした。 4.父は長い間、病に苦しみ抜いた果てに、亡くなった。 5.彼は会社のために身を粉にして働いて、あげくの果てに リストラ されてしまった。 ★ 例題 ★ 1) 苦労した(あげくに/末に)、(ついに/結局)念願のマイホームを手に(入れる/入れた)。 2) 返答( )(窮する→      )あげく、つい嘘をつい(てしまう→    )。 回答を見る (^^)前課の解答(^^)  1) 効いている(継続状態)/は/と(と&時→文型203) 2) に/している/に 例題を見る ≪前のレッソン 次のレッソン≫

#001 *~間に/*~間は

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001 *~間に/*~間は 名詞 :     の           + 間(は/が) 動詞 :普通形 (一般動詞は「ている」形)    間に(は) 形容詞:<イ形:ーい・ーくない>       間の+名詞     <ナ形:ーな・ーでない> ♪ 会話 ♪ 李 :先生、長い間 ご無沙汰し 、誠に申し訳ありませんでした。これはつまらないものですが、・・・。 恩師:ありがとう。せっかくだから 遠慮 なく。それにしても、しばらく見ない間に、ずいぶんたくましくなったね。 李 :そうですか?日本の企業に勤めていると、何かと 鍛え られますし、それに子供も生まれましたから。 ♯ 解説 ♭ 「~間」は期間を表します。動作や状態の継続中を表すので、状態動詞(ある・いる・できる・わかる・要る)を除けば、動詞と接続するときは「ている」形、或いは「ない」形になります。  問題は「~間」と「~間に」の違いですが、図のように「~間(は/が)」はその期間ずっと継続する動作を、「~間に」はその期間内に完了した動作を表します。作文上の注意点としては、従属節の主語は常に「が」で表しますから、異主語文の中では「Aが~ている間に、Bは~する」の形を取ります。→例題1)2)   図あり § 例文 § 1.私は夏休みの間、 都会 の 喧噪 を離れ、ずっとふるさとの実家で過ごした。 2.夏休みの間に、この 原稿 を書き上げたいと思っている。 3.「若い間の 苦労 は買ってでもせよ」とよく言われる。 4.私がしばらく 留守 にしている間に、 泥棒 が入った。 5.夫婦どちらも元気な間はなんとかなるが、どちらか一方が病気で倒れたりしたら、わが家はお手上げになる。 結果のページへ行く ★ 例題 ★ 1) 鎮痛剤が(効く/効いている)間(に/は)まだよかったが、薬が切れる(時/と)、とたんに虫歯が疼き出した。 2) 私が二年ほど日本( )留学(する→     )間( )、上海の町並みはすっかり変わってしまった。 次のレッスン >>